前回、シュミットトリガインバータでLEDを単純に点滅させる方法を検討した。

そのとき、コンデンサの充放電を使ってオンオフを繰り返すと説明した。
……ならば、このコンデンサの充放電をそのまま使えば、じんわり点滅を実現できるのではないか?

コンデンサとLEDを並列につなげば、このように じわじわ明るく-じわじわ暗く ができるのか。

手動でスイッチをオン・オフすれば、じわじわ点滅ができている!
・・・・・・・と思うでしょ?
残念ながら、これで解決とはいかない。理由は2つ。
- 手動でスイッチをオン・オフしなければならない
自動でオン・オフする機構を導入しなければ意味がない。 - LEDにじゅうぶんな電圧がかからない
この回路シミュレーターでは、LEDが極めて小さな電流で点灯するように設定しているので、点滅しているように見える。電源電圧は5Vだが、LEDにかかる電圧は1.2V程度。充電している最中の電流がLEDのほうに逃げてしまい、じゅうぶんに充電できず、実際のLEDの点灯は難しい。
一つずつ解決しよう。
スイッチをオン・オフ
オン・オフを繰り返す回路、前回作った!

シュミットトリガインバータでオン・オフを繰り返す回路。この出力を、スイッチのかわりに入れればいいのでは?

いいかんじにできている。オンオフを繰り返す回路はこれでよさそう。
電圧の変化を大きくする
コンデンサと並列につないでいるLEDのせいで、コンデンサにじゅうぶんな充電ができない。コンデンサの電圧だけをLEDに伝える方法はないか-
トランジスタを使ってみよう!

トランジスタは、電流の変化を増幅する役割がある。コンデンサの電圧の変化を増幅してLEDに流してみよう。

これで じわじわ点灯-じわじわ消灯 ができた!
・・・・・・のだが、消えるのが速くないか?

コンデンサの充放電の変化を見てみると、放電するときのほうが早い。そのため、LEDが暗い時間が長く感じる。明るくなる変化と暗くなる変化を同じようにできないか。その方法を考えてみることにする。

